OBSの音声ミキサーのメーターの見方とは?色の境目は-20dBと-9dB、声は黄色の上、動く棒と黒い点の意味と音量を合わせる順番

※本記事には広告・アフィリエイトリンクが含まれます。

OBSで配信を始めると、画面の下に並ぶ「音声ミキサー」のメーターが気になってきます。しゃべるたびに緑や黄色のバーが伸びて、ときどき赤まで届くと、「音割れしているのでは」と不安になる人も多いのではないでしょうか。

Xでも、OBSの音量メーターについて「音割れしそうかも?」というときのメーターと「実際に音割れしてる」ときのメーターを並べて見せる投稿がありました(Xの投稿)。

この記事では、メーターの色や線の意味、音量を合わせる順番を順に紹介します。日本語の画面表示は、OBSの公開されている日本語の翻訳ファイルで確かめていますね。

なお、OBS公式のナレッジベースは作成途中であることが明記されていて、バージョンによって画面の並びや表示が変わることもあります。お使いのOBSの画面とあわせて読み進めてください。

目次

OBSの音声ミキサーには何が並んでいる?

配信用のUSBマイクを楽天市場で見る

まずは、音声ミキサーに表示されている部品と、メーターの本数が何を表しているのかを確認します。ここを押さえておくと、メーターの色や線の話も分かりやすくなるはずです。

音声ソースごとに並ぶ部品と役割

OBSの音声ミキサーには、マイクやデスクトップ音声など、音を出すソースごとに1列ずつ表示が並びます。OBS公式の「Audio Mixer Guide」では、ひとつのソースの表示に含まれる部品として、次のものを挙げていました。

1つ目は「状態」で、その音声ソースがどんな状態にあるかの情報です。2つ目は「名前」で、ソースの名前が表示されます。3つ目は「フェーダーの値」で、調整したあとの音量がデシベル(dB)で表示されます。4つ目の「フェーダー」は、そのソースの音量を動かすスライダーです。

5つ目が、この記事の主役である「音量メーター」です。ソースの音の大きさを、色のついたバーで表しています。6つ目は「ミュートボタン」で、スピーカーの形のアイコンを押すと、そのソースの音を出力から消したり戻したりできます。7つ目の「モニターボタン」は、そのソースの音を、設定で選んだモニタリング用の機器から自分で聞くためのボタンです。

ガイドでは、このうちほとんどは「一度設定したらそのまま」でよく、たいていの場合は、メーターをよく見ておけばよいと書かれていました。配信中に気にかけるのはメーターで、フェーダーなどは最初に合わせておく部分、と考えると整理しやすいでしょう。

日本語の画面では、音声ミキサーは「音声ミキサー」と表示されます。OBSの日本語の翻訳ファイルによると、メニューの「編集」の中にある「オーディオの詳細プロパティ」を開くと、ソースごとに「音量」「モノラル」「バランス」「同期オフセット」「音声モニタリング」「トラック」といった項目をまとめて調整できます。

音声モニタリングの選択肢は、「モニターオフ」「モニターのみ(出力はミュート)」「モニタリング有効」の3つです。自分の耳で確かめたいソースを「モニタリング有効」にすると、配信に乗せながら自分でも聞けるようになります。

最新のOBSの翻訳ファイルには、ミキサーの項目を「ピン留め」したり「非表示」にしたり、水平と垂直のレイアウトを切り替えたりする表示も含まれていました。お使いのバージョンによっては見た目が少し違うかもしれませんが、各ソースにメーターとフェーダー、ミュートボタンが並ぶ基本の形は同じです。

メーターの本数はチャンネルの数

音声ミキサーをよく見ると、ソースによってメーターのバーが1本だったり2本だったりします。OBS公式のガイドによると、この本数は、その音声ソースのチャンネルの数を表しているのです。

バーが1本のソースは、モノラルの音声です。ガイドによると、モノラルのソースは、視聴者には自動的に左右両方のチャンネル(ヘッドホンやスピーカーの左右)から聞こえます。マイクの多くはこのモノラルで、1本のバーで表示されていても心配はいりません。

バーが2本のソースは、ステレオの音声です。上が左、下が右の順に表示され、視聴者には割り当てられたとおりに聞こえます。ここで注意したいのが、2本のうち最初の1本だけが動いている場合です。ガイドでは、その場合、視聴者にはそのソースの音が左のチャンネルからしか聞こえないと説明されていました。

ステレオの機材にマイクを1本だけつないでいると、こうした状態になることがあります。ガイドでは、音声ミキサーの詳細設定で「Downmix to Mono」を有効にすると、1チャンネルの音声を左右の2チャンネルに出せると案内しています。日本語の画面では、「オーディオの詳細プロパティ」の「モノラル」にチェックを入れる項目にあたるでしょう。

3本以上のバーが出るのは、サラウンドの音声です。ガイドによると、並び順は前方左、前方右、前方中央、低音用(LFE)、後方左、後方右、側面左、側面右で、OBSはとくに指定がなければ、サラウンドの音声を自動的にステレオにまとめます。

OBSの出力自体も、初期設定はステレオです。ガイドでは、これはOBSの設定の「音声」の項目で変えられ、メーターは設定したチャンネルの数までしか表示されないと説明されていました。日本語の画面では、設定の「音声」にある「チャンネル」がこれにあたります。

配信のテスト中に、ヘッドホンの片方からしか自分の声が聞こえないと感じたら、まずはメーターの本数と、2本のうちどちらが動いているかを見てみましょう。メーターは、音の大きさだけでなく、左右のどちらから音が出ているかを確かめる手がかりにもなります。

サラウンドで配信したい場合には、気をつけたい点もあります。OBSの日本語の翻訳ファイルには、設定でチャンネルを多くしたときの注意書きが含まれていました。配信サービスがサラウンド音声の取り込みと再生の両方に対応しているかを確かめるように、という内容です。例として、YouTube Liveは5.1チャンネルの音声の取り込みに対応していると書かれていました。同じ注意書きでは、OBSの音声フィルターはサラウンド音声に対応しているものの、VSTプラグインの対応は保証されていないとも説明されています。

メーターの色は何を表している?

オーディオインターフェースを楽天市場で見る

ここからは、メーターの緑と黄色と赤の色分けが何を意味しているのか、公式の説明をもとに見ていきます。赤に届いたときにどう受け止めればよいかも、あわせて確認しておきましょう。

色の境目は-20dBと-9dB

OBSのメーターは、緑、黄色、赤の3つの区間に分かれています。OBS公式の「Audio Mixer Technical Details」によると、色の境目は-20dBFSと-9dBFSの2か所です。日本語の翻訳ファイルでも、ミキサーの音量の帯は、緑が「-60から-20dB」、黄色が「-20から-9dB」、赤が「-9から0dB」と表示されていました。

ここで出てくる「dBFS」は、デジタルの音の大きさを表す単位です。技術解説のページによると、デシベルは人の耳が感じる音の大きさに近い対数の目盛りで、もともと相対的な値だといいます。デジタルの音声では、サウンドカードや音声の機器が扱える最大の音量を0dBFSと決め、それより小さい音をマイナスの値で表す決まりになっているのです。

つまり、OBSのメーターでは右端の0dBが「これ以上は大きくできない上限」で、マイナスの数字が大きくなるほど小さい音になります。メーターが空の状態は-60dBにあたると、ガイドでは説明されていました。

-20dBの境目には、名前がついています。技術解説のページでは、-20dBFSを「アライメントレベル」と呼んでいました。もともとは、試験用の音を機材全体に流し、それぞれの機器でこの音がちょうど-20dBFSを示すように調整するための基準だったそうです。機材をいくつもつないでいる場合に、ミキサーの表示とOBSの表示をそろえるのに役立つと書かれていました。

この-20dBという値は、話し声の平均的な大きさに近い値として選ばれたと説明されています。黄色の区間の始まりが、ちょうど普通の話し声のあたりになっているわけです。

もう一方の-9dBの境目は、「許容最大レベル」と呼ばれています。技術解説のページによると、これを超えると、視聴者に届く前に音が割れてしまう可能性が、小さいながらも出てくる値です。赤の区間は、この「注意が必要になる手前の範囲」を示しています。

色の見え方は、設定で変えることもできます。日本語の翻訳ファイルでは、設定の「アクセシビリティ」の中に、それぞれの音量の帯の色を変える項目がありました。色の区別がつきにくい場合は、見やすい色に変えておくと安心です。

赤は音割れではなく「近い」の合図

メーターが赤に入ると、すぐに音割れしていると思いがちです。けれども、OBS公式のガイドでは、赤の区間を「音割れに近い範囲」と説明していて、話し声はこの赤の区間の下のほうに届くくらいがよいとしていました。赤に入ること自体が、そのまま失敗というわけではないのです。

音割れ(クリッピング)とは、ガイドによると、音の信号が通り道の機材で正しく再現できなくなったときに聞こえるゆがみのことです。技術解説のページでは、OBSは内部では小数で計算しているため0dBFSを超える音も処理できるものの、最終的に録画や配信をするときには0dBFSを下回っている必要があり、そうでないと視聴者に音割れが聞こえてしまうと説明されていました。

では、なぜ0dBではなく-9dBから赤にしているのでしょうか。技術解説のページは、3つの理由で3dBずつ余裕をとった結果だとしています。1つ目は、多くのピークメーターと同じように、OBSのメーターでも、実際のピークが表示より3dB高い場合があることです。2つ目は、ピークメーターでは本当のピークを目で読み取りにくいため、さらに3dBの余裕を足したことです。OBSにはピークを保持する機能があるので、この問題は解消されていると書かれていました。3つ目は、機材をいくつもつないだときの調整のずれに備えた3dBです。

このうち1つ目に関係するのが、メーターの種類です。技術解説のページによると、OBSが採用しているのは「サンプルピーク」を測るメーターで、将来は4倍にオーバーサンプリングしてより正確に最大値を測るメーターに置き換えるのが望ましいとされていました。日本語の翻訳ファイルを見ると、設定の「音声」の「メーター」に「ピークメーターの種類」という項目があり、「サンプルピーク」と「トゥルーピーク(CPU使用率高い)」を選べるようになっています。

赤を必要以上に怖がると、声が小さすぎる配信になってしまうこともあります。

ただし、赤の上のほうで振り切れ続けている場合や、録画を聞いてゆがみを感じる場合は話が別です。赤は「ここから先は注意」という合図だと受け止めて、実際の音を聞いて確かめるのが確実でしょう。

声は黄色の上、BGMは緑が目安

それでは、それぞれの音をどのくらいの高さに合わせればよいのでしょうか。OBS公式のガイドでは、色の区間ごとに、目安となる音の種類が示されていました。

赤の区間について、ガイドは「音割れに近い範囲」とし、話し声のような音はこの区間の下のほうに届くくらいがよいとしています。黄色の区間には、自分や友達の話し声が上のほうに、ゲームの音などのほかのコンテンツが下のほうに来るのがよいとされていました。緑の区間には、BGMや通知の効果音など、それ以外の音を収めておくのが目安です。

この目安を、配信でよくある音に当てはめてみましょう。マイクの声は黄色の上から赤の入り口あたり、ゲーム音は黄色の下のほう、BGMやアラートの効果音は緑の中、という並びになります。声がいちばん大きく、その下にゲーム音、さらにその下にBGM、という順番を意識すると、声がほかの音に埋もれにくくなるでしょう。

注意したいのは、メーターは音声ソースごとに分かれていても、配信に乗るのはそれらを合わせた音だということです。Xでも、ゲーム音やBGMなどすべてのソースを赤まで上げると、合わさった結果で音割れするおそれがある、と注意を呼びかける投稿が見られました(Xの投稿)。ひとつひとつのメーターだけでなく、全体の音のバランスで考えることが大切です。

ガイドには、ほかにも覚えておきたい点が書かれていました。マイクの音は、ゲームや音楽、効果音といったパソコンで作られた音よりも、もともと小さくなりがちだということです。音のバランスをとるときは、この点も考えに入れるようにと案内されています。

通話アプリを使って友達と配信する場合についても触れられていました。ガイドによると、TeamSpeakやDiscord、Mumbleなどの通話ソフトでは、ほかの参加者の声を、全体でも1人ずつでも100%を超えて大きくできるそうです。一方で、多くのゲームでは参加者ごとに音量を変えられないため、知らない人とマッチングする場面では、その点も気に留めておくようにと書かれていました。

この目安を数字に置き換えると、次のようになるでしょう。黄色の区間は-20dBから-9dBなので、声のピークは-9dBのあたりを中心に、ときどき赤の入り口に触れるくらいです。ゲーム音のピークは-20dBより少し上、BGMや効果音のピークは-20dBより下に収まるのが目安になります。技術解説のページで、-20dBが話し声の平均的な大きさに近い値として選ばれたと説明されていたことも、あわせて覚えておくと位置関係をつかみやすいはずです。

メーターの線や点は何を示す?

モニターヘッドホンを楽天市場で見る

メーターには、色のついたバーのほかに、小さな線や点がいくつか表示されています。ここでは、それぞれが何を示しているのかを順番に見ていきます。

動く棒はピーク、黒い点はVU

メーターの中でいちばん目立つのは、音に合わせて伸び縮みする色のバーです。OBS公式の技術解説のページによると、これは「ピークプログラムメーター(PPM)」と呼ばれるもので、OBSのメーターの中心となる表示です。バーの長さは、視聴者が配信や動画を再生したときに聞く音の、瞬間ごとの最大値を示しています。すぐ下にあるフェーダーを動かせば、この音量を変えられるでしょう。

このバーには、少しゆっくり下がる性質があります。ガイドによると、音が止まっても一瞬で消えるのではなく、ゆっくりと下がっていき、-60dB(空の状態)まで下がるか、より大きな音が入るまでそれが続きます。この下がり方を「減衰」と呼び、設定の「音声」の項目で速さを変えられると説明されていました。

日本語の翻訳ファイルによると、設定の「音声」にある「メーター」の「減衰率」で、「速い」「中(タイプI PPM)」「遅い(タイプII PPM)」の3つから選べます。バーの動きが速すぎて読み取りにくいと感じたら、この設定を見直してみるのもひとつの方法です。

バーの中には、黒い小さな線も動いています。技術解説のページによると、これは「VUメーター」です。VUメーターは昔から音の大きさの感じ方を判断するのに使われてきたもので、作るのが安く、OBSでも組み込みやすかったと書かれていました。

VUメーターは、300ミリ秒の間の音の大きさを平均する方法(二乗平均平方根)で計算しています。技術解説のページでは、この計算のため、ピークメーターよりも音圧に近い値を示すと説明されていました。ガイドでも、黒い点は「音圧」を示し、聞こえる大きさのより正確な目安になるとしています。

ただし、技術解説のページは、このVUメーターについて「あまり役に立たない」とも書いていました。将来、国際規格のITU-R BS.1770-2に基づいた本格的なラウドネスメーターに置き換えられるように、プログラムの構造を残しているのだそうです。黒い点は、聞こえ方のおおまかな目安として見るのがよさそうです。

つまり、色のバーは「いちばん大きな瞬間」を、黒い点は「平均的な大きさ」を示していると考えると分かりやすいでしょう。同じ高さまでバーが伸びていても、黒い点の位置が違えば、聞こえる大きさは違ってきます。

20秒残るピークと入力レベルの点

メーターには、ほかにも2つの小さな表示があります。ひとつは、バーの右端の先に残る小さな線です。

技術解説のページによると、この線は「ピークホールド」と呼ばれ、バーと一緒に右へ動いたあと、バーが左へ戻ってもその場所にとどまります。そのまま20秒間残り、その後で現在のバーの位置に戻るそうです。うっかり大きな音を立ててしまったあとでも、最大でどこまで届いたかを確かめられるのが便利な点だと説明されていました。ガイドでも、直近20秒間でいちばん大きかった値を示すので、音割れしていないかを確かめるのにとても役立つとしています。

技術解説のページでは、-9dBを赤の境目にした理由のひとつとして、ピークを目で読み取りにくい問題を挙げていました。そのうえで、OBSではこのピークホールドの機能のおかげで、正確に読み取れるようになっていると書かれています。

もうひとつは、メーターのいちばん左にある小さな四角い点です。技術解説のページによると、これは「入力レベル」の表示で、マイクをつないでいる音声の機器にとって音が大きすぎないかを確かめるのに最適な場所だそうです。色は次のように変わります。

濃い緑は入力が-50dBFSより小さいとき、明るい緑は-50から-20dBFSの間、黄色は-20から-9dBFSの間、赤は-9から-0.5dBFSの間を示します。そして白は、-0.5dBFSより大きいときです。白が点灯していたら、入力の段階でほぼ上限に達していると考えられます。

この点が表示されていない場合は、OBSに音が届いていないことを意味します。技術解説のページによると、単に音声ファイルの再生を待っているなど、まだ音が来ていないだけのこともあれば、音声の機器が外れているなどの問題を示していることもあるそうです。配信の前に、マイクのソースにこの点が出ているかを確かめておくと安心でしょう。

ガイドでは、配信中に見ておきたいのはメーターだとしていました。バーと黒い点、ピークホールドの線、入力レベルの点がそれぞれ何を示しているのかを知っておけば、メーターから読み取れる情報がぐっと増えるはずです。

ピークホールドの線は、配信前の確認にも使えます。たとえば、配信でいちばん大きな声を出しそうな場面を想定して声を出してみて、線がどこまで届いたかを見る方法です。0dBの右端に張りついていれば音割れの心配があり、赤の区間の中で止まっていれば、まだ余裕があると判断できます。

音量はどこから合わせる?

マイクアームを楽天市場で見る

メーターの読み方が分かったら、実際に音量を合わせていきます。ここでは、OBS公式のガイドが勧めている順番に沿って、どこから手をつけるとよいかを見ていきましょう。

マイクやOSの音量から先に整える

OBS公式のガイドでは、音量は「必ずその機器から」合わせ始めるようにと書かれていました。OBSのフェーダーをいきなり動かすのではなく、音の通り道の最初のほうから順に整えていく考え方です。

マイクの場合は、まず本体に物理的なつまみがあるかを確かめます。ガイドによると、つまみには多くの場合「Gain(ゲイン)」と書かれています。ゲームやゲーム機の場合は、たいてい設定やオプションの画面に、独自の音量スライダーが用意されているそうです。

ミキサーなどの機材を使っている場合は、ソースごとのゲインのつまみと、パソコンやOBSに送る前の「マスター」のつまみがあります。オーディオインターフェースなどのほかの機器については、メーカーの専用ソフトが必要な場合もあるため、説明書で設定の方法を確かめるようにと案内されていました。

次に、パソコンのOSの音量です。ガイドによると、WindowsやmacOS、LinuxなどのOS自体にも、音量のスライダーやミキサーがあります。機器によっては、100%よりかなり下に「安全な範囲」があることもあるそうです。

Windowsでの確かめ方も、ガイドに書かれていました。コントロールパネルの「ハードウェアとサウンド」から「サウンド」を開き、「録音」タブでマイクなどの機器を選んで「プロパティ」を押します。「レベル」タブで%の値を右クリックして「デシベル」を選び、0.0dB前後にしておくと、音割れがもっとも起こりにくいそうです。表示を%に戻しても、この設定は保たれると説明されていました。

パソコン全体の音量や、アプリごとの音量のスライダーも、OBSが受け取る音の大きさに影響します。ガイドによると、アプリごとの音量はOBSが受け取る音に影響し、パソコン全体の音量が影響するかどうかは、自分の環境で試して確かめる必要があるとされていました。

それぞれの段階で音量を調整するときは、できるだけ早い段階で音を聞いて確かめるようにと、ガイドは勧めています。機器によってはヘッドホン用やモニター用の端子があるので、そこで聞いたうえで、OBSに届いたあとも「オーディオの詳細プロパティ」の音声モニタリングで聞いてみましょう。

録画で聞き返してからフェーダーを

機器とOSの音量を整えたら、次は録画で確かめる番です。OBS公式のガイドでは、いつもの配信と同じように録画して、本番の前にそのファイルを聞き返すようにと書かれていました。メーターだけを見て判断するのではなく、実際に視聴者が聞くのと同じ形の音で確かめるのです。

聞き返してみて、まだ調整が必要だと感じたら、ここで初めてOBSのフェーダーを動かします。ガイドでは、OBSのフェーダーでの調整は、機器やOSでの調整を終えた最後の段階としてとらえられていました。

フェーダーの値は、デシベルで表示されます。いちばん右が0dBで、左に動かすほど小さくなります。Xでは、フェーダーを-10dBにして録画してみたところ、録画の声もちょうど10dB下がり、自分で聞いているモニターの音も同じだけ下がった、と確かめた投稿もありました(Xの投稿)。

フェーダーを右いっぱいにしても音が足りない場合は、どうすればよいでしょうか。ガイドによると、「編集」の「オーディオの詳細プロパティ」で、100%を大きく超える%の値を入力できるそうです。OBSの日本語の翻訳ファイルでも、この画面に「音量」の項目が用意されていました。

もうひとつの方法が、音声フィルターの「ゲイン」です。OBSのソースコードを見ると、ゲインのフィルターは-30dBから+30dBの範囲で、0.1dB刻みで音量を変えられるように作られています。Xでも、音声ミキサーのマイクから「フィルタ」を開き、「+」から「ゲイン」を追加すると音量を上げられる、と紹介する投稿がありました(Xの投稿)。

ここで気をつけたいのは、ゲインやフェーダーで音を大きくしても、マイクの段階で入った雑音や、機器の段階で起きた音割れまでは直せないことです。だからこそ、ガイドは「機器から合わせ始める」順番を勧めているのだと考えられます。

調整を終えたら、もう一度録画して聞き返してみましょう。声、ゲーム音、BGMのバランスが自然に聞こえるか、大きな声を出したときにゆがまないかを確かめておくと、安心して本番に臨めるでしょう。

フェーダーを動かすときに知っておきたいのが、入力レベルの点との関係です。OBS公式の技術解説のページによると、メーターの左端にある入力レベルの点は、音量フェーダーより前の音を示しています。つまり、フェーダーを下げてバーが短くなっても、入力レベルの点の色は変わりません。点が赤や白になっている場合は、フェーダーではなく、マイクのゲインなど手前の段階で音が大きすぎるということです。

メーターを見るときの注意点

吸音材を楽天市場で見る

最後に、メーターを見るときに気をつけたい点を整理しておきます。メーターは便利な道具ですが、表示されている値と、実際の聞こえ方が一致しない場面もあります。

同じ高さでも聞こえ方は違う

OBS公式のガイドには、注意書きとして、ほかの音が自分の声と同じ高さに見えても、視聴者には実際にはもっと大きく聞こえることがある、と書かれていました。メーターのバーが示しているのは瞬間ごとの最大値であって、人が感じる音の大きさとは必ずしも一致しないからです。

ガイドでは、その目安として黒い小さな線、つまりVUメーターを見るとよいとしていました。聞こえる大きさのよい目安になるからです。同じところまでバーが伸びていても、黒い線が高い位置にある音のほうが、大きく聞こえやすいと考えられます。

たとえば、声のように大きな音と小さな音がはっきり分かれている音と、音楽のようにずっと大きな音が続く音を比べると、ピークの高さが同じでも、続いている音のほうが大きく感じられることがあります。BGMをメーターの緑の区間に収めるのが目安とされているのも、こうした聞こえ方の違いを考えると納得しやすいでしょう。

Xでも、メーターの最大値だけで音量を判断しにくいと感じている投稿が見られました(Xの投稿)。メーターが-9dBあたりですでに赤になることや、実際に聞こえる音量感には、最大値以外の要素が関わることが分かりにくい、という内容です。

技術解説のページで、VUメーターを将来ITU-R BS.1770-2に基づいたラウドネスメーターに置き換えたいと書かれていたのも、こうした事情があるからでしょう。現在のOBSのメーターは、人が感じる大きさを正確に測る道具ではなく、音割れを防ぐための目安として見るのが向いています。

そのため、最終的には自分の耳で確かめることが大切です。ガイドが本番前の録画を勧めているのも、メーターの見た目だけでは分からない部分を、実際の音で確かめるためだと考えられます。

聞き返すときは、配信でよく使うヘッドホンやスピーカーだけでなく、スマートフォンのスピーカーなど、視聴者が使っていそうな環境でも聞いてみると、気づくことがあるかもしれません。声がゲーム音に埋もれていないか、BGMが大きすぎないかを、いくつかの環境で確かめておくと安心です。

VUメーターが300ミリ秒の平均で計算されていることも、聞こえ方の違いを考える手がかりです。手をたたく音や物を置く音のような、ごく短い大きな音は、色のバーを大きく伸ばしても、平均した値は低めに出ると考えられます。反対に、BGMのように大きめの音が切れ目なく続くと、平均した値も高くなります。バーの長さだけでなく、黒い線の位置も見比べると、聞こえる大きさの違いに気づきやすくなるでしょう。

フィルターや設定で表示が変わる

メーターの表示は、フィルターや設定によっても変わります。OBS公式の技術解説のページによると、メーターの左端にある入力レベルの点は、音量フェーダーより前の音を示しています。その一方で、そのソースに入れているフィルターの後ろの音を示しているそうです。

そのため、ノイズ抑制やゲイン、コンプレッサーなどのフィルターを入れていると、入力レベルの点はフィルターを通ったあとの音を表示します。技術解説のページでは、入力レベルを正しく確かめるには、そのソースのフィルターを無効にする必要があると説明されていました。マイク本来の入力の大きさを確かめたいときは、フィルターを一時的にオフにしてから見てみましょう。

バーの動きも、設定しだいで変わるのです。前に見たように、設定の「音声」の「メーター」にある「減衰率」を変えると、音が止まったあとのバーの下がる速さを変えられる仕組みです。「ピークメーターの種類」を「トゥルーピーク」にすると、CPUの使用率は高くなるものの、サンプルピークとは異なる方式で最大値を測るようになるとされています。

色についても、設定の「アクセシビリティ」で変えられます。日本語の翻訳ファイルでは、緑、黄色、赤のそれぞれの音量の帯について、通常のときと音が鳴っているときの色を別々に変えられる項目がありました。Xでは、配布されているOBSのテーマには、音声ミキサーのメーターの色が含まれないことを伝える投稿も見られました(Xの投稿)。

音声ソースの追加の仕方によっても、注意が必要です。OBS公式の「Audio Sources」のページによると、「音声入力キャプチャ」や「音声出力キャプチャ」のソースは、設定の「音声」で同じ機器を選んでいると、音が二重になってこだまのように聞こえることがあります。シーンに直接マイクなどを追加するなら、先に全体の設定で無効にしておくようにと注意されていました。

こうした設定の違いを知っておくと、メーターの表示がいつもと違うときに、原因を探しやすくなります。表示が気になったら、フィルター、メーターの設定、ソースの重なりの順に確かめてみるとよいでしょう。

音声ミキサーに、そもそもメーターが見当たらない場合もあります。日本語の翻訳ファイルによると、音声ミキサーには、ソースを「ミキサーから非表示」にする項目や、「非表示ソースを表示」「非アクティブソースを表示」といった表示の切り替えが用意されています。マイクのメーターが見つからないときは、非表示になっていないかを確かめてみましょう。

まとめ

配信機材を楽天市場で見る

OBSの音声ミキサーのメーターについて、この記事で見てきたポイントを振り返ります。

  1. メーターのバーの本数はチャンネルの数で、ステレオの片方だけが動く場合は視聴者に片側からしか聞こえない
  2. 色の境目は-20dBと-9dBで、赤は音割れそのものではなく、音割れに近い範囲を示す合図
  3. 声は黄色の上から赤の下あたり、ゲーム音は黄色の下のほう、BGMや効果音は緑が目安
  4. 色のバーはピーク、黒い線はVUメーター、右に残る線は20秒間のピーク、左端の点は入力レベルを示す
  5. 音量はマイクなどの機器とOSから合わせ始め、録画で聞き返してからOBSのフェーダーで仕上げる

配信用のマイクやヘッドホンを楽天市場でまとめて見る

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

vtuber tube編集部です。vtuberについてまとめています。

目次